
大湊神社前の道を少し進んだ所から、海沿いの道(荒磯遊歩道)へと入った。一部、歩きにくい場所もあったが、大抵は歩きやすい道で、前に東尋坊タワー、後ろを向いたら雄島と言う風光明媚な福良の浜に沿って歩いて行った。
東尋坊まであと少しと言う所で、電話ボックスが見えて来た。「この電話は1号機です」との張り紙がある「命の電話」。最近は携帯電話が多いので公衆電話は殆ど使われなくなっていると思うが、自殺志願者を救う最後の砦と言われていたのを思い出した。
12時30分頃、東尋坊に到着。
荒磯遊歩道からは、草木に囲まれた細道が出口になっていた。出口だからいいが、此処から入るには、はっきりした案内板でも無いとちょっと躊躇しそうな道だ。
狭い出口を出れば、その先は、一挙に変化して、広い駐車場や飲食店やお土産屋さんなどが並ぶ、広く開けた場所だ、海の方を見れば、海に突き出た岩が何本も見える絶景だ。ただ、似たような岩が沢山あるので、余ほど特徴のある形でも無いと、何処が何なのか区別するのが難しい。
危険防止の柵や線引き、手摺(遊覧船乗り場に降りる階段のとこだけは手摺あり)等、全く無く、観光客はてんでに岩の先の方まで行ったり、崖を降りて行ったりと、岩の上を好き勝手に歩き回っている。みんな、慎重に動いてるとはいえ、これだけ観光客が居て、良く落ちないものだなと。転落事故のニュースは聞いたことが無い。
一応、見張り台みたいなところがあって見張ってる人が居たが、「危ないからそれ以上行かないように・・」等の注意を喚起する放送なども無かった。
規制が無いなら、自己責任でと、慎重に場所を選びながら岩の上を歩いて行った。
まずは、「大池」と言われる東尋坊で最も高い25mの断崖で囲まれた入り江に行って見た。最初の少しだけ階段が付けられているもののその先は、自分で足場を選びながら進まないといけない。慎重に進み崖の下を覗き込むと吸い込まれそうになる。入り江の先の方まで行ってる人もいるようだが、時間の関係もあるので、入り江の付け根辺りまでにした。
次の入り江は、遊覧船の乗り場になっているので、海面近くまで、道や階段が付けられていた。海から見る東尋坊も良さそうだ。(30分で1,400円)
その(陸から海の方を向いて)左側の入り江は、海面近くに広くて平たい岩場がある千丈敷、柱状の岩を並べて作ったような柱状節理の絶壁・屏風岩等があった。千丈敷まで降りる事が出来た。途中までは道が付けられていたが、近くからは、少し、道の無い岩場を歩くことになる。「千丈敷」なのか?「千畳敷」なのか? 東尋坊にある案内板にも2通りの記述があった。
さらには、三段岩、ロウソク岩、ライオン岩等、沢山の見所が満載されていた。
東尋坊のこれだけ観光客で賑わっている所で自殺しようとする人居るものなのだろうかと疑問に思うが、私も愛用しているポケモンGOで特別なポケモンが出現するという事で、ポケモンGOをやってる人が沢山集まって来たため、2017年だけは、自殺者が激減したらしいが、今でも20人程の人がいるという事で驚く。
海から見た東尋坊・自然が造った芸術的な海蝕崖を観察してみよう。
この断崖絶景は、今から約1200~1300万年前の新生代新第三紀中新世に起こった火山活動で、マグマが堆積岩層(米ケ脇層)中に貫入し冷え固まってできた火山岩が日本海の波浪による浸食を受けて地表に現れたものです。この火山岩は、白色の斜長石の斑晶や暗緑色の普通輝石・紫蘇輝石の斑晶を含む安山岩で、マグマが冷えて固まる時にできた五~六角形の柱状節理(柱状の割れ目)が良く発達しています。最大の見どころは、大池を取り囲む高さ25m、周囲150mの海食崖です。
また、遊歩道から見た岩の上に沈む夕日がろうそくの炎のように見えるロウソク岩などの奇岩が多く、景勝に富んでいます。東尋坊の柱状節理は規模が大きく地質学的にもきわめて貴重であるため、昭和10年に国の名勝・天然記念物に指定されています。景勝に富むこの海岸一帯は、越前加賀海岸国定公園の特別保護地区に指定されています。 案内版より転載
東尋坊の岸壁を抜けて、再び荒磯遊歩道に入った辺りで、道の端っこに止まって下を向いてポケモンGOをいじっていると「こんにちは」との声がしたので「こんにちは」と挨拶しながら声のした方を見てみると、女性警察官の方が1人で、遊歩道を歩いていた。自殺防止の為のパトロールなんだろうなぁ~。大変だな。取りあえず私は自殺者志願者とは見られなかったようだ。
東尋坊で1時間位滞在した後、沢山の文学の石碑を見ながら、再び荒磯遊歩道を南下して行った。徒歩で10分位進むと「製塩遺跡」の案内板があったので、遊歩道から海側の小道に進んで行って見た。「藻取浜製塩遺跡」と書かれた石碑があるだけだったが、海と海岸線が綺麗な所だった。此処からは三国の町も直ぐ近くに見えていた。
東尋坊からは約20分で荒磯遊歩道の終点の「荒磯ふれあい公園」に到着。ここからは、県道7号線、三国海水浴場からサンセットビーチの砂浜、浜の端にある大きな日帰り温泉施設「三国温泉ゆあほーと」の前を通って、15分位で、14時少し過ぎ位に三国港駅に到着した。
ほぼ無計画状態の割には、良い時間経過だった。
三国港駅から三国駅間は1km程度なので、このまま真っすぐ行くとちょっよ早いか と何かないかと適当に歩いていると、踏切の手前に「古刹摩尼宝山 瀧谷寺(たきだんじ)」との立派な石柱とその隣の案内板の「国宝・重要文化財・名勝庭園」の文字に引かれて行ってみる事にした。
踏切を渡るとすぐに入口があり、拝観料500円を払って中に入ると地蔵門や南無大師遍照金剛と書かれた修行僧の銅像(弘法大師?)や総門(?)が見えた。このエリアだけでも結構な広さで、門を潜れば、すぐに本堂があるものかと思ったら、長~~い参道が続いて居た。此処で時計をみると14時45分。 「こりゃ~15時39分の電車には間に合わないな」と思った。
長~~い参道(100m以上はあったような)の終わりに山門(鐘楼門)があり、門を潜ると、やっと、本堂や観音堂が見えて来た。山門を潜って左側に本堂への入口があり、拝観券を渡すと、案内係の方が本堂に案内してくれて、時間を掛けてお寺の由来や拝観の仕方等の説明してくれた。残念ながら堂内は撮影禁止だが庭園は撮影可能らしい。
教えて貰った通りに、本堂から観音堂を経て、名勝庭園を眺めながら1周して本堂の入口に戻ると、「出て真っすぐ行った所に宝物殿があるので見て行って下さい」と教えて貰ったので、宝物殿に行って見た。
『昭和50年6月に落成。国宝の金銅毛彫相華文磬をはじめ、貴重な仏像・仏画や古文書、美術工芸品など400余点を収蔵していま。』 公式ホームページより転載
瀧谷寺の入口に帰ってきた段階で、15時30分過ぎ。思いっきり走れば間に合う距離だけど、後は移動のみで、30分後の次の便でも、十分間に合うのでゆっくり行くことにした。
三国駅に戻り、コインロッカーから荷物を取り出して電車を待つ。予定より1本遅い16時過ぎの電車に乗って福井駅に向かった。福井駅まであと少しと言うタイミングで日が照っているのに大雨が降って来た。同じ車両に乗っていた女子高生から「きつねの嫁入りだ」との声。この言葉は、今でも通じるんだなと少しほっとした。
えちぜん鉄道とJRの福井駅はすぐ隣だが、少しだけ屋根の無い場所がある。止むまで待つわけにもいかないので、下の水溜まりと向かい側の人の居ないタイミングを計って一気に駆け抜けた。
福井駅からは金沢までJR特急で、金沢から黒部宇奈月温泉駅までは初めて乗る北陸新幹線で移動。JRの黒部宇奈月温泉駅から富山地方鉄道の新黒部駅は、道路1つ挟んで、信号待ちが無ければ、歩いて3,4分程度の距離だった。富山地方鉄道の新黒部駅からは25分で宇奈月温泉駅に到着した。富山地方鉄道は現金払いだった。
今晩の宿は、駅の近くだが、夕食の付かないホテルだったので、まずはコンビニへ寄ってからホテルに向かった。昨日に続いて、今日も夕食はコンビニ弁当 (;_;)
此処のコンビニは、広島発のチェーンで、最近は、広島でも余り見無くなったコンビニ。弁当のごはんはジャーから直接盛ってくれて、ふりかけも付く。何か、懐かしい気分にしてくれた。

流石に列車も駅も新しくて綺麗でした。
車内は、他の新幹線と同じように3列と2列の座席です。ただ、枕になる部分が可変式で高さの調整が出来るようになっています。(逆に調整できることを知らないと座り心地が悪くなります(^_^;) )
しかし、東京-新潟間の上越地方を通らない新幹線が、何で上越新幹線なんですかね? (答え: 群馬県(上州)と新潟県(越後)の1文字目を繋いでの 『上越』らしいです )